もっと自己紹介
せっかくだから儂も紹介文を書かせてもらおう。
儂の名前は姶良(アイラ)。
九州の姶良カルデラがその由来。
随分と長い間トレセン学園や地方でトレーナー業に就いておる。
その歴史は三冠ウマ娘が初めて誕生した時まで遡る。
...おっと、話が長くなりそうだ。
昔話は別の機会に話すとしよう。
時は流れ、儂はもう年老いた。
長いこと特定の担当ウマ娘を持たず、
皆に対等に接しておる。
彼女達の夢を叶えるために、
残りの人生を注ぐつもりだのぅ。
普段はトレーナー室で育成論を作成したり、
担当する時間に兵法や哲学の講義をしておる。
まぁ、あまり志す子はおらんがのぅ。
黒塗りの武士のような姿が儂の本性と思う者もいるかもしれん。
その詳細は…皆の想像に任せようか。
この話し方で分かる通り、
儂は古い人間だ。
方言はその名残だのぅ。
故に最近のことには疎いかもしれん。
誕生日:10/18
身長:155cm(背丈は低いが年齢の割に体つきはしっかりしている)
以下の点も添えておこう。
・365日24時間対応不可
・無言フォローOK
・部屋は常時開放済
・担当ウマ娘随時受け入れ
・チームプロキオン創設
・家族受け入れ可
・とある店の店主と懇意(シューズや蹄鉄の老舗)
オリジナルキャラ
①欅田【クヌギダ】
姶良が懇意にしているシューズ・蹄鉄の店、
萬欅屋の店主であり腕利きの装蹄師。
その正体はシンザンと共に菊花賞で2冠同士の対決を演じたカネケヤキというウマ娘。
狐色の耳と美しいロングヘアーをしているが、
仕事の邪魔にならないよう普段はまとめている。
姶良が中堅トレーナー(大体経験年数10年)の時代に担当していた。
大きな注目を集めた菊花賞終了後、
脚の違和感を理由に現役を引退。
姶良の伝手で裏方の道を進む。
特に制約を作ることは無いだろう。
強き者の在り方とは道に通じており、
その姿は水に近い。
万物に恩沢を施しても見返りは求めず、
皆が嫌がるような低い地位に落ち着いて静かに見守る。
その柔軟性と謙虚さが今を生きる処世術なのだ。
※更新の可能性あり
以下自叙伝
雑音交じりのラジオから聞こえる歓声は、
この国で最初の三栄冠ウマ娘が誕生した瞬間であった。
まだ子供であった儂は、その熱狂に心震えるものを感じていた。
その昔、ウマ娘は人間と共存の中で、
お互いの能力に応じた役割を全うしていた。
生まれ持った競争に恵まれた能力は鳴りを潜めていたが、
それが普通であり誰も疑うことはなかった。
風向きが変わったのが、
維新以降欧米列強から輸入された洋式競バである。
以降、各地で競バが行われるようになり、
日本も欧米列強に追随する競バ大国の道を歩んでいった。
時は流れ、手軽に情報が入るようになった頃。
ラジオから流れる実況を聞きながら、
幼き頃の儂はさらにその先を見てみたいと思っていた。
ゴールを駆け抜ける疾走感。
晴れ舞台で輝く躍動感。
拙い感性ながらも、
実際にその目で確かめたいと強く思っていた。
最初の三栄冠ウマ娘の誕生は、
己の夢が決定づけられた瞬間でもあった。
しかし現実は残酷である。
ラジオから国営放送が流れる。
戦争の開戦であった。
熱気の矛先は瞬時に戦勝へと向かい、
男では駆り出され、老人女子供も皆働く日々。
それでも信じて疑わなかった。
欲しがりません勝つまでは。
気持ちだけでどうにもならない戦力差。
聞こえてくる大勝は次第に現実味を失い、
やがて地上は荒廃していった。
末期の頃には各地に焼夷弾の雨が降り、
美しき帝都は焼け野原と化した。
もやは夢など見ていられない。
儂は決心して、家族の反対を押し切り特攻隊の予科練へと志願した。
上の世代は皆戦っているのに、
年頃の儂が何もせずにいられるだろうか。
しかし、国の為に散ることは叶わなかった。
ラジオから流れるのは雑音交じりながらも、
威厳を持った先帝陛下の終戦の詔書。
儂が飛び立つ直前に戦争は終わったのだ。
敗戦という言葉は、儂の尊厳をどん底まで突き落としていった。
途方に暮れていた儂は、ふと外を眺めていた。
荒廃した土地を直走る幼きウマ娘の姿がそこにはあった。
普段ならば気に留めることもない当たり前の光景に何か引っかかるものがあった。
懸命に駆けていく小さな優駿の姿は、
荒廃した地上をものともせず本能のままに突き進んでいく。
陰鬱とした敗北の空気など微塵も感じさせず、
煤けた空を塗り替え、晴れ渡る晴天にも負けぬ煌めきを放つ。
儂は胸がすく思いを感じておった。
そうだ。
熱狂を忘れてはならない。
盲目にも戦勝に燃えた熱狂は終焉を迎えたのだ。
絶望的で負けると知っても尚戦わなければならなかった戦争。
御国に散らす命はこの子達に捧ごう。
この国の復興にも、未来の為にも、
何よりこの子達の為にも、儂は全力を以て成し遂げよう。
そして現在のトレセン学園発足までは地方で、
発足後は上京して、その身を粉にして働くことになる。
トレーナーになってから何年時間が経過しただろうか。
夢を叶えるために入学する優駿を支えるために、
持ち前の兵法と哲学を駆使しして、
揺るぎない経験を武器に、今日も指導に入る。