“ふくろうのなく頃に” when they cry_owl
#wtc_owl
これは最初から終わることが目的の、ご都合主義の魔女の舞踏会。
12時までのダンスこそが楽しいんじゃない。
ほらほら、退屈だと死んでしまうわ。だから私を口説いてごらんなさい。
……そう簡単に落とされるような安い女じゃないけどね？それとも気位の高い女はご不満かしら。
以下ルール説明よ。長いから注意してね。
順に、基本用語、目的、やり方、共通定義、ノックスの十戒、称号・紋章・騎士、スペルカード、あと色々注意、と続いてるわ。
●基本用語
“魔女”…出題者、ボードマスター
“探偵”…回答者、プレイヤー
“騎士”…審判役、ゲームマスター
“棋譜”…問題、ゲームブック
“称号”…探偵や魔女の持つお飾り
“紋章”…騎士の持つ上位称号
“リザイン”…降参の意
●目的
このゲームの目的は魔女が出す棋譜にある謎を解くこと。それがプレイヤーである探偵の唯一の命題。
棋譜には必ず核となる謎が隠されているわ。魔女はそれを“魔法を使った”ってごまかすんだけど、探偵は現実的に可能っぽい範囲で説明しなければならない。
探偵は『青き真実』と「復唱要求」を操り魔女の謎を説明してみなさい。
タグをつけてリプライするのを忘れずに。
●やり方
例題を出すわね。
『ここで人が一人、殺されたとしましょう。胸を銃弾で一撃、即死よ。犯人は私だけど、もちろん銃なんて持ってないわ。魔法の銃を作って撃ち殺したのよ。そのあと消して、綺麗さっぱり』
銃をぱっと出したり消したりするなんて、魔法以外の何物でもないわよね。でも現実的に考えて魔法なんて存在しない。それが探偵の主張。魔法を使ったって言ってる時点で言ってることがおかしいのよ。だから最初の主張、“魔女は嘘をついている。問題文そのものが信用に値しない”
そこで【赤き真実】の出番。
これは、実際に棋譜上の事実そのものを指すわ。そこに面倒な証明は何も必要ない。ただしこれは魔女だけが使えるわ。こうやって使う。
――【被害者は確かに銃弾で胸を撃ち抜かれた】
銃が存在しないのに【銃弾で撃ち抜かれた】とはこれいかに。そこが謎かしらね。探偵はそれを推理すればいいの。
どうやって謎が構築されたかだけ考えればいいわ。犯人の動機？実際の凶器？現場検証？そんな面倒なことは警察に任せればいいのよ。探偵の目的は謎を解明することだけ。じゃあ実際に推理してみましょう。
探偵の武器は『青き真実』、これで仮定の推理を撃てるわ。
例えばそうね、『魔女が銃で被害者を撃ち殺した後、銃をバリバリと食べちゃったのよ。これで証拠隠滅、美味しい！』……暴論も暴論だけど、ま、出来なくはないわね。
『青き真実』は謎をきちんと説明していなければダメ。説明できてないものは無効よ。『魔法なんてない。銃は確かに存在した』とかね。だから何？って感じ。
謎は“存在しない銃でどうやって殺したのか”よ。この『青き真実』は魔女にリプライで送って頂戴。もちろんタグをつけてね。
魔女はこの『青き真実』に対して【赤き真実】を使って否定する義務があるわ。この場合はそうね、【凶器は証拠隠滅できない】とか。でもそれが出来なければ魔女の敗北。リザイン（降参）を宣言するわ。
ま、だったら話が早いわよね。
『証拠隠滅できないなら、凶器はその場に存在する。まだ隠し持ってるんだろう？』とか。
私は赤で銃は存在しないなんて言ってないものね。……でもだーめ。【銃なんて存在しませんですよーだ】
そんなわけで例題の答えはこう。
『被害者は銃弾で撃ち抜かれたとしか言われてない。私は銃弾を物凄い勢いで投げて、風通しを良くしてあげたのよ』
魔法なんてないない。謎は解けたわね。
……現実的に無理？無理って言い切れる？銃と同じくらいの速度で投げたら穴くらい開くでしょ。
ゲームはこうやって進行するわ。
あともう一個、探偵は魔女に確認を取ることができる。
「復唱要求」っていうんだけどね。こうやって使うわ。
「被害者は犯人によって殺害された」
魔女はこの「復唱要求」に対して赤き真実で復唱することができる。
できるだけでしなくてもいいんだけど、もちろんこの例題だと犯人である私が殺したんだから復唱できるわね。【被害者は犯人によって殺害された】
復唱要求は“しなくてもいい”から青き真実よりは格段に威力は落ちるんだけど、推理材料にはなるわ。
なぜなら、できない場合もあるから。これならどう？
「被害者は銃で撃ち殺された」
……例題では銃を使ってないから復唱できないわ。だから魔女は復唱を拒否するしかない。ゲームのやり方の説明は以上よ。
●共通定義
でも、これだけじゃ細かい問題になると面倒よね。
例えば銃によく似たピッチングマシーンみたいな武器を使った場合とか。難解な仕掛けを説明するのは面倒だわ。
そういうときのためにいくつか説明を省略する共通定義があるの。
・定義その一“ベアトリーチェの密室定義”
通称ベアト密室。この状態の密室では内外のまたぐあらゆる通行・干渉が不可能よ。
例えば通気口を使って毒ガスを流し込んだりとかね。隙間に糸を通したりして外から鍵をかけるのも無理。
ただし窓から覗き見たり扉越しに話をすることはできるわ。
・定義その二“ロノウェのトラップ定義”
通称トラップX。毒入りの料理とか、時限爆弾とか、そういう犯人が直接関与せずに殺害できる仕掛け全てを指すわ。
もちろん仕掛けるの自体は犯人がやらないとダメだけど。
・定義その三“説明不要の存在定義”
例えば100人くらいが同じ部屋に押し込められていて、ナイフと銃と斧とバットと毒薬と死体がある状態で犯人は誰かとかバカバカしいわよね。そういうのは警察に任せておけばいいのよ。
だから、面倒だから“犯人X”とか“凶器X”でいいわ。これは“未発見の検出されないチート毒薬”でも“超高性能自動殺人兵器”でも毒薬Xとか殺人機械Xでいいことにしちゃう優れもの。
でもこれがあるからって『トリックXで犯行を行った』とか馬鹿な推理はよしてよね。それを解くのがゲームの趣旨なんだから。
●ノックスの十戒
……昔ノックスって人が提唱した、ミステリにおける基本原則っていうおこがましい代物なんだけど、これをモチーフにしたものを採用してるわ。
この全十条からなる条文は全ての棋譜で赤き真実として適用されるわ。
第一条、【犯人は物語当初の登場人物以外を禁ず】
第二条、【探偵方法に超自然能力の使用を禁ず】
第三条、【秘密の通路の存在を禁ず】
第四条、【未知の薬物、及び、難解な科学装置の使用を禁ず】
第五条、ただし欠番。
元々は魔法使うのダメっていう趣旨の条文なんだけど、魔女は魔法を使って犯行を行ったって主張するわけだからこれがあると不都合なの。だから欠番ってことにしておく。それ以外の意味はないわ。
第六条、【探偵方法に偶然と第六感の使用を禁ず】
第七条、【探偵が犯人であることを禁ず】
第八条、【提示されない手掛かりでの解決を禁ず】
第九条、【観測者は自分の判断・解釈を主張することが許される】
第十条、【手掛かりなき他の登場人物への変装を禁ず】
以上、全十条からなる条文は全ての棋譜で絶対に遵守される。これが守られてない棋譜は別ゲーだからそのつもりで。
だから【解かせる気がない問題も魔女も、このゲームには存在しないわ】
●称号・紋章・騎士
腕のいい探偵や魔女が持つ思考パターンを分類したもの。
上位称号である紋章を持つのはゲームマスターである騎士だけよ。
称号は、真実・無限・魔滅・火炎・灼炎・記録・禁書・紅蓮・黄金・千年・奇跡・絶対の十二種。
それぞれが異なるロジック構築パターンを表す。称号を冠することができれば、必殺技じみた推理を撃つこともできるかもしれないわ。
もしまったく新しい称号を探し出したのなら教えてほしいわね。
紋章は上位の称号よ。ゲームマスターを表すと思ってもらって構わないわ。
紋章を持つ騎士は審判として魔女の後見人を務めたり、魔女が不正を働いた場合は糾弾するわ。
称号をそのまま紋章にしている騎士もいれば、独自の紋章を持つ騎士もいる。
現在の騎士は鳥篭卿こと私の他に
無限卿ベアトリーチェ（ @ ）
奇跡卿ベルンカステル（ @ ）
無限卿バトラ（ @ ）
の四名。ベルンとバトラについては専任というわけではないけど、ゲームについて分からないことがあったら騎士に訊くといいわ。
また各々に助役がつくこともあるわ。主に規制対策。
●スペルカード
具体的には特に意味はない演出用の小道具よ。赤青の応酬が弾幕ごっこな扱いなわけ。
主に棋譜のタイトルを表すわ。棋譜を作成する際は凝ったものを考えるのも一興よ。
また上位の探偵や魔女が保有している称号・紋章をスペルカードとして使うことがあるわ。いわゆる必殺技。
本当は誰にでも使えるんだけど、そこは称号について深い理解が必要になるわ。
●あと色々注意とか
過去の棋譜とかをまとめたりはしないでほしいわ。
答えを知ってたらパズルゲーなんてただの作業ゲーだし、ノックス第二条の違反だから。
バレなければ反則したって構わないっていうのは救い様がないし、それはただの無能にも劣るわ。
あとこのゲーム、できればPCから何かクライアントを使ってやった方がいいかもね。
スマホならまだマシだろうけど、携帯からだと面倒そうね。APIとか。
ちなみに私はTweenを使ってるわ。TLとリプはAPI消費なしに即自動取得できるし。
問題を作るのもいいけど、魔女はそれなりのコツがいるから、新米魔女は最初は騎士か慣れた魔女に後見人を頼むといいわ。
お疲れ様。お茶でも飲む？
