もっと自己紹介
まずは此処を訪れてくれた事に感謝する
詳しい説明と言っても特筆すべき事はそれほど多くは無い。故に、どうか寛いで頂きたい。
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貴殿は私の事をどこまで知り得ているのか。それは勿論一人一人違うものだろう。ならば将軍やベグニオン軍総司令官…という地位の他にも出来る限りお伝えしよう。
まず私はベグニオン帝国の元老院長、ペルシス公…セフェラン様の腹心である。元老院付きの騎士という事もあり、催事での護衛や軍の任務で数日間姿を消す事があるのだが…それについて心配する事はない。少し時間がかかっても戻る事を約束致そう
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では最後に取るに足らない補足でも。
私は其方が縁を繋ぎたい、という分には余程の事がない限り拒みはしない。だが余りにも破綻している様では…そういう事だと理解するがいい。
これより先は私の素性、とある騎士の正体に行き着いた者のみ進むと良い。……警告はした。
漆黒の騎士。それは紛れもなく私の正体である。…いや、漆黒の騎士の正体がゼルギウス将軍…と言った方がよろしいか?
私がこうした姿を取るのも主であるセフェラン様の願いによるもの。であれば女神の裁きが下ろうとも人間たちが滅ぼうとも…私にとっては些細なこと。…だが、ガウェインの息子であれば、或いは…。
…しかしこの場で無益な争いをする事はない。よってその胸の内にあるざわめきを落ち着かせる事だ