自己紹介

ギリギリ都民の釈迦異人です 道路標識学。アイコン画像は長野市石渡r372 数学は問題作りのときが一番面白い。実数体の構成は有理数体のコーシー列を用いた完備化派。 #垂線の足推進委員会 ※数学問題垂れ流しbot @math_TomoK

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信州長野市出身、ギリギリ都内在住の男の人です。

四半世紀以上生きてきましたが、その1/3は睡眠や食事など、1/3は数学、そして残りの1/3は道路関係に費やしてきました。

・数学について。

小中高と数学を学んできて、大学院までたどり着きました。

現在は大学院休学を経て退学しましたが、今も趣味程度に数学を楽しんでいます。

休学時点での専門は数学基礎論特に集合論で、強制法を用いた公理的集合論の無矛盾性の証明のあたりまで学びました。

大学院休学期あたりから、実数体のもつ特徴に興味を持ち、順序体という枠組みの中で実数体がどんな性質をもつのか、実数体と似た性質を持つ構造を持つ集合をもとに実数体をどう特徴づけられるのか、ということを考えています。

大学2年からの塾講師のアルバイトの経験もあります。主に数学を担当し、高校受験を控えた中学生を中心に指導していました。

退学後ですが、現在はシステム関係の仕事をやっています。教育方面で考えていくんじゃなかったの?

・道路関係について。

こちらは完全に趣味ですが、幼いころから町におかれた道路標識に興味をもっていました。次第に国道や県道にも興味を持ち始め、いろいろな道路関係のサイトを見て、全国津々浦々の酷道や険道の走破レポートを読み漁っています。

また国道や都道府県道の路線に関係する道路行政にも興味があります。地図をにらみつつ、国道や県道の認定状況を調べて考察することは1つの楽しみになっています。

今はあまりやっていませんが、自分で自転車をこいで標識探しもしています。その他外出先で徒歩あるいはレンタサイクルで付近の道路探索したりもします。直近は2020年1月の長野市内。その前は2019年8月新潟市。今後は住居地周辺、もしくは福島県、でなければ関西・四国九州あたりを狙っています。

ちなみにここまで道路の話をしてきて言うのもなんですが、僕はいまだに何の運転免許を持っていません。

・さて、僕はツイッター上で3つのアカウントを管理しています。

①このアカウント(@TomoK0827)
「ホームアカウント」になります。自分の思ったこと、数学のこと、道路関係のこと、日常の雑感など、ツイート頻度は人と比べて多くはありませんが、自分の思ったことをつぶやいています。

②数学問題垂れ流し(@math_TomoK)
自分で作った問題や気に入った問題をbotでひたすら垂れ流しています。
高校の数学で出来る問題が多いですが、最近は自分の数学の趣味に合わせた、実数や順序体の問題も何問か流しています。

最近は大学入試を模した「垂れ流し数学模試」も開催(?)しました。今後も毎年9~12月に行う予定です。フォロワー1900人越え♪

③高校数学基本問題垂れ流し(@basicmath_TomoK)
高校で学習する基本的な数学の問題を取り上げて、botでひたすら流しています。
まだ全分野網羅していませんが、現在数Aの図形分野を制作中で、数IAを(「データの処理」除き)制作終了。
2019年度中は更新なしですが、2020年4月中に数II「式と証明」の単元を追加しました。
この2020年4月更新では、同時にツイートシステムを自前プログラムによる送出(レンタルサーバ利用)に移行しています。

①と②③はアカウントの方針が異なります。
いずれのアカウントもフォローに事前許可は必要ありません。
フォロー返しは、②③はフォローを受けたアカウントには自動又は手動で必ずお送りします。

①ではフォロー返しを100%では行っていません。
特に、個人の思想・信条による過激な発言をするアカウントや、
自分のツイートをほとんど行わないアカウント
(ツイートを読むためのアカウント・ほとんどRTのみのアカウントなど)
は①ではフォロー返しをしません。

②③は問題を垂れ流していますが、回答を、導出過程も含めてリプ・DMで送っていただければ、その解答であっているか、解答の過程に問題はないか、チェックいたします。

また、①②③のいずれのアカウントでも数学の質問をお受けしています。大学初年級までならたぶん対応できます。

ぜひ、これらのアカウントをよろしくお願いします!

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さて、有理数体Qの存在や諸性質を仮定して、実数体Rを構成しよう。
有理数の列(a(n))がQ上のコーシー列であるとは、
任意の正の有理数εに対し、ある自然数Nがあって、Nよりも大きい任意の自然数m,nに対して
|a(m)-a(n)|<εであることをいう。

Q上のコーシー列全体の集合をQ*とおき、Q*上に次の同値関係~を定義する。

(a(n))~(b(n))
⇔ 任意の正の有理数εに対し、ある自然数Nがあって、Nよりも大きい任意の自然数nに対して|a(n)-b(n)|<ε

(すなわち、Q上のコーシー列が同値なことを、それらの差が0に収束することで定義する)

そして、Q*の~による商集合Q*/~を、Rと書く。(a(n))の~による同値類を[a(n)]と表す。
このRが順序完備な順序体となるように加法・乗法・それらに両立する全順序を定義する。

加法:[a(n)]+[b(n)]=[a(n)+b(n)] 加法単位元:[0]
[a(n)]の加法逆元:-[a(n)]=[-a(n)]
乗法:[a(n)]・[b(n)]=[a(n)b(n)] 乗法単位元:[1]
[a(n)](≠[0])の乗法逆元:
もしa(n)=0となるnがなければ、[1/a(n)]
もしa(n)=0となるnがあれば、[a(n)]≠[0]である限りそのようなnは有限個しかないから、
a(n)=0であるnでb(n)=1, a(n)≠0であるnでb(n)=a(n)となる自然数列(b(n))をとれば、
(a(n))~(b(n))かつ、[a(n)]の乗法逆元は[1/b(n)]である。

これらの加法・乗法・およびそれらに関する逆元を与える写像はwell-definedであることが確かめられる(ただし乗法やその逆元がwell-definedであることは、Qのコーシー列の有界性から従う)。
またQが体であることから、この加法・乗法について結合則・交換則・分配則も成り立つので、Rは体となる。

Rに順序を与える。

[a(n)]≦[b(n)]
⇔ 任意の正の有理数εに対し、ある自然数Nがあって、Nより大きい任意の自然数nに対してb(n)-a(n)+ε>0

この≦はR上のwell-definedな全順序であることが確かめられる。
さらに、この順序により
1) [a(n)]≦[b(n)]なら[a(n)]+[c(n)]≦[b(n)]+[c(n)]
2) [a(n)]≦[b(n)]かつ[0]≦[c(n)]なら[a(n)]・[c(n)]≦[b(n)]・[c(n)]
となるので、この順序≦はR上の加法・乗法に両立する。すなわちRは順序体である。

この時点で、QはRに埋め込められる。

q∈Qに対して、[q]∈Qを対応させる。
このとき、q,r∈Qに対して、q≦r⇔[q]≦[r], [q+r]=[q]+[r], [qr]=[q]・[r]であるから、
QはRに順序体として埋め込むことができ、qと[q]との同一視をすることで、Q⊂Rとみなすことができる。

またRの順序≦は有理数の大小による順序≦の拡張であり、Rの加法・乗法はQの加法・乗法のそれぞれ拡張になっていることが確認できる。
さらにQのアルキメデス性を用いると、Rもアルキメデス的順序体であることが証明できる。

さて、Rが順序完備であるとは、任意のRの空でない部分集合Aに対し、Aが上界(Aの任意の元より大きいRの元)をもてば、Aは常に上限(Aの上界の最小値)を持つことをいう。
以下、Rが順序完備であることを示しておこう。

空でないRの部分集合Aが上界をもつと仮定する。

B={r∈R|∀a∈A a≦r} (BはAの上界集合)
とし、Bに最小値があることを示す。

Rがアルキメデス的順序体であることを用いれば, a(1)∈Q\B, b(1)∈Q∩Bがとれる。

以下、次のように3つの有理数の列(a(n)),(b(n)),(c(n))を作る。
自然数iに対し、a(i),b(i)が定まっているとき、c(i)=(a(i)+b(i))/2で定め、
c(i)∈Bなら、a(i+1)=a(i), b(i+1)=c(i)
そうでなければ、a(i+1)=c(i), b(i+1)=b(i)

このとき, 任意の自然数nに対して(a(n))<(b(n))であり、
特に a(1)≦a(2)≦a(3)≦…<…≦b(3)≦b(2)≦b(1) となっている。
また、n≧2なら、b(n)-a(n)=(b(n-1)-a(n-1))/2であるから、
すべての自然数nに対して、b(n)-a(n)=(b(1)-a(1))/(2^(n-1))である。

すると、任意の正の有理数εに対して、ε>1/(2^(N-1))となる自然数Nがとれるので、
Nより大きい自然数k, lに対して、
|a(k)-a(l)|<b(k)-a(k)<b(N)-a(N)=1/(2^(N-1))<ε
かつ |b(k)-b(l)|<b(N)-a(N)=1/(2^(N-1))<ε

よって(a(n))はQ上のコーシー列である。同様に(b(n))もQのコーシー列であり、
さらに(a(n))~(b(n))であることもわかる。

c=[a(n)]=[b(n)]とおく。cがAの上限、すなわちBの最小値であることを示せば証明が終わる。
そのために以下の補題を示しておく。

補題:(q(n))がQ上のコーシー列, r∈Rであるとする。
(1) 任意の自然数nに対してq(n)≦rならば、[q(n)]≦r
(2) 任意の自然数nに対してq(n)≧rならば、[q(n)]≧r

補題の(1)は次のように示される。

r=[r(n)] (r(n)はQ上のコーシー列)とおき、正の有理数εを任意にとる。
各自然数nに対して、r(m)-q(n)+ε>0…① を満たすmがある。

そこで、n=1のときに①を満たすmのうち最小のものをm(1)として、
以下m(i)が定まるときにn=i+1のときに①を満たすmのうちでm(i)より大きい最小のものをm(i+1)と定める。

このとき、任意の自然数nに対して、r(m(n))-q(n)+ε>0…② である。
自然数の列(m(i))は任意のiでm(i)<m(i+1)となり、(r(m(i)))は(r(n))の部分列であるから、(r(m(i)))はQ上のコーシー列で、(r(m(i))~(r(n))である。

したがって、[r(m(i))]=[r(n)]=rであるから、任意の正の有理数εと任意の自然数nで②が成り立つことは、[q(n)]≦[r(m(i))]=rであることを意味する。
これで補題(1)は示された。

補題(2)も同様に示される。

本題に戻る。
cがBの最小値だということを示すのであった。

まずc∈Bであることを示す。
(b(n))の各項はBの元であるから, 任意のa∈Aと任意の自然数nに対してa≦b(n)
よって補題(2)よりa≦[b(n)]=c したがってc∈B

次に、任意のb∈Bと任意の自然数nに対し、a(n)の各元がBの元でないことに注意すると、
a(n)≦b よって補題(1)よりc=[a(n)]≦b
したがって、Bの任意の元がcより大きいので、cはAの上界集合Bの最小値、
すなわちAの上界集合である。

以上より、Rの空でない部分集合は、上界をもてば上限を必ずもつ。
すなわち、Rは順序完備である。
Rは順序体だから、Rは特に完備順序体である。このRが実数体である。

日付データ

プロフ更新日2020/05/09 23:01 プロフ作成日2017/08/16 16:41
API更新日2024/04/20 01:36 API更新予定2024/04/20 02:36